事務局の青山です。6月に始まった小菅村の《水源の森再生プロジェクト》。
10月の第2回開催に先んじて、8月1日にスピンオフ企画「竹林整備編」を開催しました。
この企画は、「山林の環境改善で使う竹炭の材料を、村内の竹林から集めよう」とのことから、耕作放棄地に広がる竹林の環境改善もあわせて行ったらいいのでは!?ということで始まりました。
今回会場となったのは、小菅村橋立地区の斜面に広がる竹林。下の写真をご覧の通り、かなりの急斜面です。何十年か前まではこの斜面一帯にはこんにゃく畑が広がっていたとのこと。しかし、現在では畑は民家に近い斜面下側のみとなり、使われなくなった上のほうは荒地となり、いつしか竹藪になってしまったようです。
周辺にお住まいの方に聞いたところ、この竹藪がサルやイノシシの住み家になってしまい、近くの畑にも害が出てるとのこと。村の畑を守るためにも、この竹藪一帯をきれいにしなければ……。
今回講師を務めていただいたのは、高田造園スタッフとして竹材の活用や竹林の整備を行っている、山崎 尊史先生です。
竹林整備も、道づくりから
今回も、竹藪入口の道づくりから始めます。活動で皆が通る場所でもあり、土地を傷めないためにもこの道の整備は重要です。急斜面ということもあって、水が浸透せずにそのまま土とともに下の畑に流れ出しているのがとても分かりやすい場所です。ちょうど斜面下の畑で作業していた方も、雨で土が流れ込んでくるのが気になっていたようでした。
斜面に段を切って、周りに水が浸透する穴をつくり、降った雨が斜面を流れていかずに地中にしみこむようにします。もみ殻くん炭を撒いて上から落ち葉のマルチを作って、地面を安定させます。
風通しの良い竹林に
手入れが行き届いていない竹藪の中は、枝が鬱蒼としていて薄暗く、風通しも悪いです。
枯れた枝や倒れた竹があちこちに絡まっているので、切り出して整理していきます。ここで出た枝や竹は、斜面上の等高線に沿って、枝や落ち葉を絡ませて組んでいきます。
そうすると、枝や竹が朽ちて土に戻っていきます。
真夏の猛暑のなかの地道な作業で、時間も限られていたため、作業できたのはごく一部でしたが、風通しもよくすっきりしてきました。
一帯に広がる竹林に、少しずつでも確実にこの作業を広げていって、生きた竹林になるよう、この企画を続けていきます。
「竹林整備編」の活動報告(PDF)はこちらからダウンロードできます。