源流大学の「水源の森再生プロジェクト」の2022年度最初の講座を4月2日(土)~3日(日)に開催いたしました。
4月にも関わらず、気温は2桁に届かず、12月の講座に引き続き終始寒さのなかでの作業となりました。
今回も40名以上の参加者に全国よりお集まりいただきました。ありがとうございます。
今回の講座では、マウンドづくりと、作業道づくりを集中しておこないました。
使用する資材は、落ち葉、炭、籾殻燻炭、焼き杭、広葉樹の枝そだです。
使用する資材は、なるべく地域の資源を有効に利用し、かつ循環を意識して活用しています。例えば、大量に使う落ち葉は、小菅村内の道路脇に昨秋に溜まったものをスタッフや参加者の皆さんと集めて保管しています。炭は、村内の竹林や各家庭で生じた剪定枝を源流大学に持ち込み、無煙炭化器で炭にしています。
急傾斜の山に入っての作業では、搬入する手間や労力の軽減、資材搬入の往復で作業道が痛むことが起きやすくなるため、できるだけ作業現場近くにあるもの(枯れ枝や切り捨て間伐材など)を活用していきます。林内に大量にあるスギの枝も、杭に活用していきます。しかし、今回の作業現場はスギとヒノキの単一的な針葉樹人工林なため、枝打ちした枝とスギ葉が多く、広葉樹の落ち葉などがあまりありません。多様な種の広葉樹の落ち葉を利用することで、菌糸の偏りがなく良い土壌になるため、林内に不足がちな落ち葉や枝そだは持ち込んで使用しています。
2日目は、生憎の雨になってしまいました。1日目に引き続き午前のみはマウンドづくりの作業をおこないました。
作業場所は、斜面を見上げて向かって右手の斜面でした。こちらは、前日の箇所とは少し様子が異なり、落葉広葉樹がないため落ち葉もない、かなり乾いた急斜面でした。
午後は、雨によりプログラム変更。屋内で高田先生のレクチャー+参加者との質疑応答の交流会としました。
2日間目いっぱい作業をする講座であったためこれまで十分に取れていなかった、参加者同士や講師スタッフとの交流の時間をつくることができました。講座中におこなった作業に関する質問のほか、参加されている皆さまの本拠地での活動に関する質問もあり、短時間ながらも有意義なやりとりがおこなわれたと思っております。
新型コロナの状況が許せば、水源の森再生プロジェクトでは今後もこういった交流の場を設けていきたいと考えております。
次回の講座は、5月21日(土)・22日(日)に開講を予定しています。広葉樹の植樹と、皮むき間伐を実施する予定です。
参加のお申込みにつきましては、4月中旬開始を予定しておりますので、今しばらくお待ちください。
~ご報告~
この度、源流大学の「水源の森再生プロジェクト」が、公益社団法人 日本河川協会の「第24回日本水大賞」において、厚生労働大臣賞に選ばれました。(2022年3月31日公式発表)
6月14日(火)に日本科学未来館で行われる授賞式に参加予定です。